自費の抗がん剤投与の危険性

2026年8月26日、アメリカのFDA(食品医薬品局)が膵臓がんの新しい飲み薬「ダラクソンラシブ」(米国商品名 Rasonque)を承認しました。既に治療を受けたことのある転移性膵がんで、生存期間の中央値が化学療法の6.7か月から13.2か月へ延びたという、この病気では数十年なかった成績です。当院でも先日、この承認と試験結果を別のコラムで解説しました。

そして承認の直後から、「日本では未承認だが、輸入して自費で提供する予定」と告知する医療機関が出てきています。この記事は、その薬を否定するためのものではありません。「効く薬である」ことと、「あなたが日本で、自費で、安全に受けられる」ことが別の問いであることを、最新の医学情報と行政の仕組みに沿って整理するためのものです。

SECTION 01 結論——この記事で伝えたい3つのこと

  • 1
    「薬が効く」と「自費で安全に受けられる」は別の問いですダラクソンラシブの効果は第3相試験で確かめられました。ただし試験に参加したのは、体力が保たれ、病院の体制の中で、初回から副作用の予防を受け、薬を無料で提供された人たちです。自費診療は、このうち「薬」だけを残して、ほかの条件を全部外して受けることになります。
  • 2
    危険は副作用だけではなく、場所・お金・守りの3つが同時に外れます誰が夜間や休日に診るのか(場所)、上限のない出費をいつまで続けるのか(お金)、国の副作用救済制度・品質管理・治験に参加する資格といった公的な仕組みの外に出ること(守り)。この3つは、薬の副作用が軽くても重くても、必ず起きます。
  • 3
    日本で早く使う正規の道は、治験・患者申出療養・拡大治験です自由診療での個人輸入は、これらを調べ尽くしたあとに考える最後の選択肢です。それでも選ぶなら、ホームページに必ず書かれているべき5つの表示(SECTION 07)と、投与する医師に確かめる10の質問(SECTION 10)を確認してからにしてください。

SECTION 02 なぜいま、この話をするのか

膵臓がんは、2023年に日本で47,540人が診断され、2024年に41,235人が亡くなりました。5年相対生存率は13.2%(2018年に診断された人)です。診断される人の数と亡くなる人の数がほとんど同じという数字そのものが、この病気の治りにくさを表しています。

だからこそ、ダラクソンラシブの結果は大きなニュースになりました。既に1回以上の治療を受けた転移性膵がんの患者500人を、ダラクソンラシブ(1日1回300mgの飲み薬)と医師が選んだ化学療法とに分けて比べたRASolute 302試験で、全生存期間の中央値は13.2か月対6.7か月、無増悪生存期間は7.3か月対3.5か月でした。結果は2026年5月31日にNew England Journal of Medicine誌に掲載され、FDAは申請受理から約5週間で承認しました。

RASolute 302試験の主な結果 図2 RASolute 302試験の主な結果(既治療の転移性膵がん、500人) 中央値(か月)。ダラクソンラシブ 対 医師選択の化学療法。O’Reilly EM et al. N Engl J Med 2026;395:325-337 全生存期間(OS) 13.2か月 ダラクソンラシブ 6.7か月 化学療法 HR 0.40 無増悪生存期間(PFS) 7.3か月 ダラクソンラシブ 3.5か月 化学療法 HR 0.45 注:HR(ハザード比)0.40は「観察期間中のどの時点でも死亡の危険が化学療法群の40%」という意味で、生存期間が2倍になるという 意味ではありません。中央値13.2か月は、半数の人はそれより短かったということでもあります。

図2 中央値と「HR(ハザード比)」は同じ結果の別の切り口です。読み方はSECTION 08で説明します。

統計の数字を並べるときの注意
上の罹患数は2023年、死亡数は2024年、生存率は2018年診断例と、時点が違います。また試験の「13.2か月」は、1回目の治療が効かなくなってから数えた生存期間の中央値であって、診断されてからの期間ではありません。「膵がんの平均余命が2倍になった」という受け止め方は、どちらの数字の読み方としても正しくありません。

ここで問題になるのは、この薬が日本では未承認であることです。FDAの承認文書には、この審査が国際共同審査(Project Orbis)として行われ、日本のPMDA(医薬品医療機器総合機構)がオブザーバーとして参加したことが記されています。しかし2026年9月上旬の時点で、日本で承認申請が行われたという公表情報は確認できませんでした。日本で保険診療として使えるようになるまでには、申請・審査・承認・薬価収載という手順が残っています。

その空白の期間に、「輸入して自費で投与する」と告知する医療機関が現れる。これは今回が初めてではありません。免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボなど)が登場したあと、承認された適応の外で自由診療として投与するクリニックが相次ぎ、日本臨床腫瘍学会は2016年7月に患者向けの注意喚起を、全国がん患者団体連合会は2018年10月にノーベル賞報道を受けて声明を出しました。効く薬が出るたびに、同じ構図が繰り返されています。

SECTION 03 「日本で未承認」とは、何を意味するのか

「未承認」は「効かない」という意味ではありません。国が有効性と安全性の資料を審査し、日本語の添付文書(用量・禁忌・警告・副作用の頻度)を確定し、日本人での使用経験を集め、供給と価格を決める——その一連の手続きがまだ済んでいない、という意味です。

日本人のデータがまったくないわけではありません。RASolute 302試験は6か国59施設で行われ、日本の施設も参加しています(論文の著者に神奈川県立がんセンターの医師が含まれています)。それでも、日本人でどのくらいの割合で減量が必要になるか、日本の標準治療の流れの中でどの位置に置くか、といったことは、承認審査の中で初めて整理されます。

そして、日本で未承認の薬にたどり着く道は1つではありません。同じ薬でも入口によって「誰が安全を見ているか」「何にお金を払うか」がまったく違います。

未承認薬にたどり着く3つのルート 図1 日本で未承認の薬にたどり着く3つのルート 同じ薬でも、入口によって「誰が安全を見ているか」「何にお金を払うか」が変わる 治験 製薬企業や医師が国に届け出て行う臨床試験。参加条件(年齢・体力・治療歴など)を満たす必要がある。薬代は企業が負担 することが多く、副作用の対応体制と補償の取り決めがあらかじめ用意されている。 国の届出あり 薬代の負担なしが多い 条件に合う人だけ 患者申出療養・拡大治験 患者の申出を起点に、臨床研究中核病院などが計画を立て、国が原則6週間(前例があれば2週間)で審査する。保険診療との 併用が認められ、薬代など保険外の部分だけが自己負担になる。拡大治験は、条件から外れた人に人道的見地から薬を提供す る治験。 国の審査あり 保険診療と併用可 薬代は自己負担 自由診療(医師の個人輸入) 医師が「自己の責任のもと、自己の患者の治療」のために輸入確認証を取って薬を輸入し、全額自費で投与する。有効性・安全 性を国が確認する手続きはなく、副作用が起きたときの対応も補償も、その医療機関と患者のあいだの取り決めだけになる。 国の審査なし 全額自己負担 補償の枠組みなし

図1 自由診療は、国の審査・保険との併用・補償の枠組みの3つがすべてない唯一のルートです。

治験については、ダラクソンラシブの一次治療(RASolute 303)と術後補助療法(RASolute 304)の国際共同試験が進んでおり、国内でも実施施設が登録されているという報告があります。肺がんを対象にしたRASolve 301試験は、国のデータベース(jRCT)で「募集中」として公開されています。どの治験にどんな条件で参加できるかは刻々と変わるため、確認方法はSECTION 09にまとめました。

SECTION 04 危険1 副作用そのもの——「飲み薬だから軽い」ではない

自費で抗がん剤を受けるときの4つの危険 図4 自費で抗がん剤を受けるときの4つの危険 「薬が効くか」の前に、「その場所で、その体力で、そのお金で、守りのない状態で」受けることになる 1 副作用そのもの 試験では9割近くに発疹、6割前後に下痢と口内炎。頻度は低いが命に関わる肺臓炎・消化管穿孔もある。試験の参加者は 体力のある人(ECOG 0〜1)に限られていた。 2 場所の問題 飲み薬でも「家で飲める=家で管理できる」ではない。夜間・休日に誰が診るのか、入院が必要になったらどこへ行くの か、病院の主治医は知っているのか。 3 お金の問題 米国の定価は30日分39,800ドル。高額療養費は使えず、薬代だけでなく検査・処置・副作用の手当ても同じ医療機関では 全額自費になる。いつまで続けるかの上限を先に決めにくい。 4 守りが外れる問題 国の副作用被害救済制度は対象外。国の審査を経ない入手経路。治験や患者申出療養の対象から外れることがある。何か あったときに頼れる公的な仕組みが薄い。

図4 この記事の骨格です。SECTION 04〜07で1つずつ説明します。

ダラクソンラシブは点滴ではなく飲み薬で、試験でも副作用による中止は1.2%(化学療法は11.2%)と少なく、「使いやすい薬」と紹介されがちです。しかし米国の添付文書には、皮膚障害、口内炎、下痢、消化管穿孔、間質性肺疾患・肺臓炎、胎児への影響の6つが「警告と注意」として並んでいます。

ダラクソンラシブの主な副作用の頻度 図3 ダラクソンラシブの主な副作用の頻度 米国添付文書(膵がん臨床試験の統合データ)およびRASolute 302の治療関連有害事象。Grade 3=重症で処置を要する段階 皮膚の副作用(発疹・爪囲炎・皮膚の亀裂など) Grade 3:10% 86% 下痢 Grade 3:6% 63% 口内炎(口の中の潰瘍・粘膜炎) Grade 3:9% 57% Grade 3以上の治療関連有害事象(302試験) 化学療法群 57.5% 43.6% 治療関連の重篤な有害事象(302試験) 化学療法群 18.7% 10.8% 副作用による投与中止(302試験) 化学療法群 11.2% 1.2% 注:頻度の低い重い副作用として、間質性肺疾患・肺臓炎(302試験では死亡例1人=0.4%)と消化管穿孔が添付文書に記載されていま す。発疹は初回投与の前から予防(ステロイド外用・保湿・日焼け止め・内服抗菌薬)を始めることが前提になっています。

図3 「副作用が少ない」のではなく、「副作用はほぼ全員に出るが、対策をすれば続けられる」薬です。

試験のデータで注目してほしいのは、次の3点です。

  • 1
    発疹は初回投与の前から予防することが前提になっています皮膚障害はおよそ9割に出ます。米国添付文書は、ステロイド外用薬・保湿剤・日焼け止め・内服の抗菌薬による予防を、最初の1錠を飲む前に始めるよう求めています。「出たら対応する」ではなく、「出る前提で準備する」薬です。爪囲炎や皮膚の亀裂は感染の入口にもなります。
  • 2
    口内炎と下痢が重なると、飲み薬でも脱水と腎障害が起きます口内炎は57%、下痢は63%。膵がんの患者さんはもともと食事量が落ち、体重が減り、胆道の閉塞や糖尿病を抱えていることが多い。そこに「食べられない・水分が失われる」が重なると、数日で脱水と腎機能の悪化に進むことがあります。ステロイドの含嗽薬などを使った口内炎の手当ても、添付文書に組み込まれています。
  • 3
    頻度は低くても、命に関わる副作用があります試験では治療関連の肺臓炎で1人(0.4%)が亡くなっています。消化管穿孔も警告に入っています。空咳・息切れ・発熱が出たら、その日のうちに胸の画像検査ができる体制が必要です。これは飲み薬であっても変わりません。
試験の参加者は、体力のある人に限られていました
RASolute 302試験に参加できたのは、全身状態が良好(ECOG PS 0〜1=日常生活が自分でできる)で、治療歴が1回の人です。自費での投与を求める患者さんの多くは、それより後の段階で、体力が落ちていることが少なくありません。同じ薬を飲んでも、試験と同じ「13.2か月」や「中止1.2%」が再現される保証はなく、副作用はより重く出やすいと考えるのが医学的には自然です。

SECTION 05 危険2 場所の問題——誰が、どこで、夜間に診るのか

飲み薬であることは、「家で飲める」ことは意味しても、「家で管理できる」ことは意味しません。自費で投与する医療機関に確かめるべきことは、薬の値段より先に、次の3つです。

  • 1
    副作用が出たとき、夜間や休日に誰が診るのか自由診療を行う医療機関には、入院設備がなく、夜間・休日の連絡体制が限られているところが少なくありません。肺臓炎や消化管穿孔、脱水による急変は、翌週の外来を待ってくれません。搬送先の病院が決まっているか、その病院はあなたが未承認薬を飲んでいることを知っているか、を確認してください。
  • 2
    病院の主治医は、そのことを知っているのかがん診療連携拠点病院の主治医に「自費で飲み始めた」と伝えないまま急変すると、肺臓炎が肺炎として、下痢が感染性腸炎として治療される危険があります。薬の飲み合わせ(相互作用)の確認もできません。始めるなら、必ず病院の主治医にも伝えてください。「自由診療を始めるなら当院では診られない」と言われることもあります。それも含めて、始める前に知っておくべき情報です。
  • 3
    同じ医療機関では、検査も処置も全部自費になります日本では保険診療と自由診療を同じ病気に対して同じ医療機関で併用することが原則として認められていません(保険医療機関及び保険医療養担当規則第18条)。自費で薬を出す医療機関では、効果を確かめるCT、血液検査、口内炎や下痢の手当ての薬まで、すべて全額自己負担です。別の病院で副作用そのものの治療を受ける場合は実務上保険で診られることが多いのですが、それは法律で保証された権利ではなく、その病院の判断です。

もう1つ、あとから気づく人の多い問題があります。多くの治験は「同じ系統の薬を使ったことがある人」を参加条件から外します。また、この薬が日本で承認されたとき、その適応は「既に治療を受けた人」ですが、自費で使って進行してしまった後に、保険で同じ薬を使い直すことは通常ありません。自費で先に使うことは、日本で承認されたときに使えるはずの1枚のカードを、先に切ってしまうことでもあります。

SECTION 06 危険3 お金の問題——上限がない

製造販売元のRevolution Medicines社は、承認と同日にアメリカでの定価(卸売取得価格)を30日分39,800ドルと届け出ました。年間では477,600ドルです。1ドル=160円で換算すると、薬代だけで1か月およそ640万円になります。日本で自費として提供される場合、これに輸入にかかる費用と医療機関の設定額が乗ります。

薬代だけでいくらになるか 図5 薬代だけでいくらになるか(米国定価39,800ドル/30日、1ドル=160円で換算) 輸入にかかる費用・診察料・検査料・副作用の手当ての費用は含まない。為替と医療機関の価格設定で変わる 1か月 約640万円 3か月 約1,900万円 6か月 約3,800万円 13か月(試験の生存期間中央値) 約8,300万円 注:米国では公的・民間保険が大半を負担し、患者の実負担は別です。日本で自費で受ける場合はこの定価に、輸入コストと医療機関の 設定額が乗ります。高額療養費制度・医療費の上限は一切適用されません。

図5 アメリカの定価を単純に円換算したものです。実際の請求額は医療機関ごとに違います。

お金の問題が「高い」だけで終わらないのは、次の理由からです。

  • 1
    高額療養費制度が一切使えません保険診療なら、2026年8月の改正後も月の自己負担には上限があり、多数回該当や年間上限の仕組みがあります。自由診療にはこれがありません。640万円は640万円です。
  • 2
    薬代以外も、同じ医療機関では全額自費ですSECTION 05で述べたとおり、効果判定のCT、採血、口内炎・下痢・発疹の手当ての薬まで自己負担になります。副作用で入院が必要になり、自費の医療機関に入院設備がなければ、搬送と入院の手配も自分で背負うことになります。
  • 3
    「やめどき」を先に決めておかないと、やめられません効いているように感じればやめにくく、効いていないかを確かめる画像検査も自費です。試験の生存期間中央値13.2か月分を薬代だけで積み上げると約8,300万円になります。始める前に、「何か月分まで」「どういう結果が出たらやめる」を、家族と一緒に紙に書いておくことを勧めます。
控除と民間保険について
治療目的の医療費は、保険診療か自由診療かを問わず所得税の医療費控除の対象になりうるとされていますが、個別の判断は税務署や税理士に確認してください。民間のがん保険の「自由診療特約」は、国内未承認薬を対象外とする契約が多く、対象になる場合も条件があります。契約している保険会社に、薬の名前を挙げて事前に確認してください。

SECTION 07 危険4 守りが外れる問題——救済制度・品質・表示

保険診療で承認薬を使うとき、患者さんは意識しないまま、いくつもの公的な仕組みに守られています。未承認薬を自費で使うと、そのほとんどが外れます。

同じ薬でも守りはこう変わる 図6 同じ薬でも「守り」はこう変わる 左:日本で承認された薬を保険で使う/中:承認薬を自費で使う/右:未承認薬を自費で使う(個人輸入) 承認薬・保険 承認薬・自費 未承認薬・自費 有効性・安全性の国の審査 あり あり なし 添付文書(日本語)と国内の副作用情報 あり あり なし 高額療養費制度(自己負担の上限) 使える 使えない 使えない 医薬品副作用被害救済制度 抗がん剤は除外 抗がん剤は除外 使えない 薬の品質・流通経路の国の管理 あり あり なし 副作用が出たときの受け入れ先の確保 使える 限定的 限定的 注:「副作用が出たときの受け入れ先」は、法律上の可否ではなく実務上の見込みです。別の病院での副作用治療は保険で受けられるこ とが多いものの、受け入れるかどうかはその病院の判断です。

図6 抗がん剤は承認薬であっても副作用被害救済制度の対象外です。未承認薬はそれ以前に制度の外にあります。

  • 1
    医薬品副作用被害救済制度の対象になりませんこの制度は、承認された医薬品を適正に使って重い健康被害が起きたときに、医療費や障害年金・遺族年金を給付する国の仕組みです。ただし抗がん剤(抗悪性腫瘍剤)は承認薬であっても対象除外医薬品に指定されており、未承認薬はそもそも対象外です。つまり、この薬で重い被害が起きたとき、公的な救済はありません。
  • 2
    薬の品質を、患者が確かめる手段はありません医師が自分の患者の治療のために未承認薬を輸入するには、厚生労働省(地方厚生局)の「輸入確認証」が必要です(2020年9月に薬監証明から制度が変わりました)。ただし輸入確認は「治療上の緊急性があり国内に代替品がないこと」「患者に説明していること」などを確認する手続きで、薬そのものの品質を国が検査するものではありません。製造元から直接でない経路では偽造品や保管不良の危険が増します。厚生労働省は、個人輸入した未承認薬による健康被害の事例を繰り返し公表しています。
  • 3
    ホームページの表示には、決まりがあります自由診療で未承認薬を使う医療機関がそれを広告する場合、厚生労働省の医療広告ガイドラインは、①国内では未承認であること、②入手経路、③同じ成分の国内承認薬の有無、④諸外国での安全性情報、⑤副作用被害救済制度の対象外であること、の明示を求めています。この5つは、患者さんがそのホームページを見るときのチェックリストとしてそのまま使えます。
未承認薬の自由診療に必要な5つの表示 図7 未承認薬の自由診療を案内するホームページに書かれていなければならない5つのこと 厚生労働省「医療広告ガイドライン」の限定解除要件。ひとつでも欠けていたら、まずそこを質問する 1 国内では未承認の薬であること 「FDA承認」「海外で承認」だけの表示は不十分。日本では承認されていないと明記されているか。 2 入手経路(医師の個人輸入である旨) 誰がどこから輸入しているか。製造元から直接でない場合、偽造品・保管不良のリスクが増える。 3 同じ成分の国内承認薬があるかどうか ダラクソンラシブの場合は「ない」が正しい答え。代わりになる国内の標準治療が何かも説明されているか。 4 諸外国での安全性の情報 米国添付文書の警告(皮膚障害・口内炎・下痢・消化管穿孔・肺臓炎・胎児への影響)が具体的に書かれているか。 5 副作用被害救済制度の対象外であること 健康被害が起きても国の救済給付は受けられない、と明記されているか。

図7 5つのうち1つでも欠けていたら、まずそこを質問してください。答え方が、その医療機関の姿勢を教えてくれます。

SECTION 08 「生存期間が2倍」を正確に読む

自費治療の広告では、試験の数字がいちばん良く見える形で切り出されます。同じ結果を、正確に読むための5つの補助線を置きます。

よく見る表現元の数字正確な読み方
生存期間が2倍中央値13.2か月 対 6.7か月「半数の人が生きていた時点」が13.2か月。半数の人はそれより短く、2倍になったのは中央値であって一人ひとりの余命ではありません。
死亡リスク60%減ハザード比 0.40観察期間中のどの時点でも死亡の危険が化学療法群の40%。「6割の人が助かる」という意味ではありません。
副作用が少ないGrade 3以上 43.6% 対 57.5%重い副作用が化学療法より「少なかった」のは事実ですが、4割強に重い副作用が出ています。発疹はほぼ全員です。
QOLが保たれた全体的QOLの悪化まで HR 0.60、痛みの悪化まで HR 0.51悪化するまでの時間が化学療法より長かった、という結果です。悪化しないという意味ではありません。
誰にでも効くRAS変異の有無を問わず参加、ECOG PS 0〜1、治療歴1回対象は体力があり治療歴1回の人です。三次治療以降や体力の落ちた人での成績は、この試験からは分かりません。

もう1点、論文を読むと分かることがあります。化学療法に割り付けられた252人のうち38人(15.1%)は実際には治療を受けていません。多くは本人の申し出によるものです。解析は割り付けどおりに行う方式なので、この人たちも化学療法群として数えられています。対照群に不利に働いた可能性はありますが、化学療法群の成績は過去の試験(6〜7か月)とほぼ一致しており、結果そのものの信頼性を大きく損なうものではないと論文は述べています。良い薬であることと、数字を正確に読むことは矛盾しません。

SECTION 09 日本で早く使うための正規の道

「日本で承認されるまで待てない」と感じるのは自然なことです。その気持ちに応える仕組みは、自由診療のほかにも用意されています。順番として、まずこちらを調べ尽くしてください。

1.治験

がん情報サービスの「がんの臨床試験を探す」と、国のデータベースjRCT(臨床研究等提出・公開システム)で薬の名前(ダラクソンラシブ/RMC-6236)を検索できます。ただし治験には参加条件があり、たとえば一次治療の試験にはすでに化学療法を始めている人は入れません。「自分が入れる治験があるか」は、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターか主治医に聞くのがいちばん早い方法です。相談支援センターは、その病院にかかっていない人でも無料で利用できます。

2.患者申出療養

2016年4月に始まった制度で、患者さんからの申出を起点に、臨床研究中核病院などが計画を作り、国が原則6週間(前例があれば2週間)で審査します。認められると、未承認薬の薬代など保険外の部分は自己負担ですが、診察・検査・入院などの保険診療部分は保険が使えます。国の審査と、実施する病院の副作用対応体制がついているのが、自由診療との決定的な違いです。全国の臨床研究中核病院・特定機能病院に相談窓口が置かれています。

3.拡大治験(人道的見地から実施される治験)

治験の参加条件に合わない人に、命に関わる病気で他に有効な治療がない場合、人道的見地から未承認薬を提供する仕組みです(2016年開始)。実施されているかどうかはPMDAのホームページで公開されます。2026年9月上旬時点で、ダラクソンラシブについて日本で拡大治験が行われているという公表は確認できませんでした。

4.いま受けられる標準治療と、早期からの緩和ケア

膵がんの二次治療には、一次治療の内容に応じて複数の選択肢があり、日本膵臓学会の膵癌診療ガイドラインに整理されています。「もう標準治療はない」と言われた場合でも、痛み・食欲・黄疸・腹水といった症状への治療は続けられます。早期からの緩和ケアは治療をあきらめることではなく、次の治療を待つ体力を保つことでもあります。

SECTION 10 それでも受けたいときに、投与する医師に確かめる10の質問

SECTION 07の5つの表示を確認したうえで、診察室で次の10点を聞いてください。答えが曖昧な項目があれば、その医療機関で受けることは勧めません。

  1. 入手経路:どこから、誰の名前で輸入し、輸入確認証はあるか。製造元から直接か。
  2. 予防策:発疹・口内炎の予防(ステロイド外用、保湿、日焼け止め、抗菌薬、含嗽薬)を初回投与の前から処方してくれるか。
  3. 減量・休薬の基準:どの副作用が出たら休み、どの量に減らすか。米国添付文書の基準に沿っているか。
  4. 夜間・休日の連絡先:急変時に誰が電話に出て、どの病院に搬送するか。その病院と話はついているか。
  5. 間質性肺炎への備え:空咳・息切れ・発熱が出たとき、その日のうちに胸のCTが撮れる体制があるか。
  6. 病院の主治医との連携:拠点病院の主治医に治療内容を文書で伝えてくれるか。
  7. 飲み合わせ:いま飲んでいる薬との相互作用を、添付文書に照らして確認してくれるか。
  8. 総額の見積もり:薬代・診察料・検査料・副作用の手当ての費用を含めた、月あたりの総額。
  9. やめどき:効果判定をいつ、何で行い、どういう結果ならやめると提案するか。
  10. 治験・患者申出療養:この薬を自費で使うことで、今後の治験や承認後の保険適用に影響が出る可能性を説明してくれるか。
当院の視点

「やめなさい」より先に、見張りを2つにする——在宅の現場から

1

「自費で受けたい」と聞いたら、まず病院の主治医と当院の両方が知っている状態を作ります。当院は在宅緩和ケアのクリニックで、未承認薬の自費投与は行っていません。それでも患者さんがそれを選ぶなら、いちばん危ないのは「誰も知らないまま飲んでいる」状態です。副作用を見張る目を2つにすることが、止めることより先にできる安全策です。

2

飲み薬でも、訪問診療・訪問看護の観察項目を最初に決めます。体温・空咳と息切れ・排便の回数と性状・口の中・皮膚と爪・体重・飲めた日数。肺臓炎は在宅でいちばん見逃しやすい副作用で、「かぜ」と見分けるには、飲んでいる薬を知っている看護師が定期的に胸の音と酸素を確かめている必要があります。

3

お金の話は、診察室でします。総額、上限、やめどき、そして残る家族の生活。これは主治医の仕事の範囲外に見えますが、抗がん剤の量を決めるのと同じくらい、その人の残りの時間の質を決めます。家族だけで抱えないでください。

4

「受けない」も、治療の選択です。承認を待つ間の症状緩和、いま受けられる二次治療、治験や患者申出療養の相談。選択肢を並べて選ぶことと、あきらめることは違います。選んだ結果がどちらでも、当院は同じ密度で関わります。

SECTION 11 場面別の早見表

こんなときまずすること気をつけること
ホームページに「FDA承認の膵がん新薬、当院で投与可」とあるSECTION 07の5つの表示があるか確かめる「FDA承認」だけで「日本では未承認」が書かれていなければ、表示の決まりを守っていない
主治医から「もう標準治療はない」と言われたがん相談支援センターで治験・患者申出療養・拡大治験を聞く相談支援センターは、その病院にかかっていなくても無料で使える
日本でも治験があると聞いたjRCTとがん情報サービスで薬の名前を検索し、主治医に条件を確かめる一次治療の試験は、化学療法を始めた人は対象外
家族が自費治療を強く勧めてくる総額と「何か月分まで」を家族全員で紙に書く薬代だけで月約640万円、高額療養費は使えない
自費で飲み始めて、空咳・息切れ・発熱が出たその日のうちに受診し、投与医と病院の主治医の両方に連絡肺臓炎の可能性。「かぜ」として様子を見ない
下痢が1日4回以上、または水分がとれない投与医に連絡。休薬の指示を受ける膵がんでは脱水から腎障害まで数日
口内炎で食事が半分以下になった含嗽薬・痛み止めの処方と、休薬の相談体重減少が加速する。栄養の相談も同時に
顔に赤いぶつぶつが広がってきた予防のステロイド外用・抗菌薬が処方されているか確認初回投与の前から始めるのが前提の薬
病院の主治医に自費治療のことを言っていない次の外来で必ず伝える。文書で渡せるならなお良い急変時に副作用が別の病気として治療される危険
自費の医療費に高額療養費を申請したい対象外。医療費控除については税務署に確認民間保険の自由診療特約は契約内容を薬名を挙げて確認
副作用で入院が必要と言われた搬送先の病院に、飲んでいる薬の名前と量を書いた紙を持たせる別の病院での副作用治療は保険で診られることが多いが、受け入れは病院の判断
日本の承認を待つべきか迷っている主治医に「いまの体力で待てる期間」と「待つ間の治療」を聞く自費で先に使うと、承認後に保険で使い直せない可能性がある

SECTION 12 Q&A

Q1.アメリカで承認されたのに、なぜ日本ではすぐ使えないのですか?
医薬品の承認は国ごとに行われます。日本では製薬企業がPMDAに申請し、審査を経て厚生労働大臣が承認し、その後に薬価が決まって保険で使えるようになります。今回はFDAの審査にPMDAがオブザーバーとして参加しており、日本の審査が始まれば通常より速く進む可能性はありますが、2026年9月上旬時点で日本での申請の公表は確認できていません。
Q2.医師が薬を個人輸入して投与するのは、違法ではないのですか?
違法ではありません。医師が自分の患者の治療のために、厚生労働省(地方厚生局)の輸入確認証を取って輸入することは制度上認められています。ただし「合法である」ことと「安全が確認されている」ことは別です。輸入確認は薬の品質や有効性を国が審査する手続きではなく、副作用が起きたときの公的な救済もありません。
Q3.自費で飲んでいて副作用が出たら、近くの病院で保険を使って診てもらえますか?
実務上は、副作用そのものの治療(肺炎、脱水など)を別の病院で保険診療として受けられることが多いです。ただし、保険診療と自由診療を同じ病気に対して同じ医療機関で併用することは原則認められておらず、受け入れるかどうかは病院の判断です。飲んでいる薬の名前・量・開始日を書いた紙を常に持ち、病院の主治医には始める前に伝えておいてください。
Q4.先に自費で使っておいて、日本で承認されたら保険に切り替えられますか?
承認後の適応が「既に治療を受けた人」であれば、条件に合えば保険で使える可能性はあります。ただし、自費で使って効かなくなった(進行した)あとに同じ薬を保険で使い直すことは通常ありません。また多くの治験は同じ系統の薬の使用歴がある人を対象から外します。自費で先に使うことは、あとで使えるはずの選択肢を先に使ってしまうことでもあります。
Q5.がん保険の自由診療特約で費用は出ますか?
契約によります。国内未承認薬を対象外とする契約が多く、対象になる場合も「医師が必要と認めた」「所定の医療機関で」などの条件がつきます。契約している保険会社に、薬の一般名(ダラクソンラシブ)を挙げて事前に文書で確認してください。口頭の「たぶん大丈夫」で始めないことを勧めます。
Q6.治験に参加したいのですが、どこに相談すればよいですか?
まず主治医に「この薬の治験に入れる条件があるか」を聞いてください。並行して、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに相談すると、jRCTやがん情報サービスの情報をもとに、参加できそうな試験を一緒に探してくれます。治験は薬代の負担がないことが多く、副作用への対応と補償の体制がついています。条件に合わない場合は、患者申出療養や拡大治験の可能性を相談窓口で確かめてください。

SECTION 13 ご利用・採用のご案内

膵がんの治療中で、新しい薬の情報に迷っている方、通院がつらくなってきた方へ。当院は福岡市早良区を中心に、がんの緩和ケア・難病・精神科・認知症の訪問診療を行っています。自費治療を受けるかどうかの相談、病院の主治医との連携、症状の緩和、承認を待つ間の体力を保つ支援まで、在宅の立場から関わります。

ふくろう訪問クリニック

訪問診療(在宅医療)

  • がんの緩和ケア、難病、精神科、認知症の訪問診療
  • 病院の主治医との「二人主治医制」での連携
  • 痛み・食欲・黄疸・腹水など症状の緩和と看取りまでの支援

電話:092-407-7337

https://fukurou.fukuoka.jp/

ふくろう訪問看護リハビリステーション

訪問看護・訪問リハビリ

  • がん末期は医療保険で毎日の訪問が可能(別表第七)
  • 服薬・皮膚・口腔・排便・呼吸の観察と早期の異常の発見
  • ご家族の介護負担の軽減とレスパイトの相談

電話:092-834-8581(平日9:00〜18:00)

https://nurse-fukurou.jp/

採用のご案内

在宅で、がんと難病と精神科を診る仲間を募集しています

ふくろう訪問クリニック

入職祝い金 20万円直接応募限定

募集職種:医師(常勤・非常勤)/看護師/医療事務

電話:092-407-7337

メール:clinic@fukurou.fukuoka.jp

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ふくろう訪問看護リハビリステーション

入職祝い金 20万円直接応募限定

募集職種:看護師/理学療法士/作業療法士/言語聴覚士(常勤・非常勤)

電話:092-834-8581(平日9:00〜18:00)

メール:nurse@fukurou.fukuoka.jp

求人情報ページ

※入職祝い金は、人材紹介会社を通さない直接応募の方が対象です。紹介手数料がかからないぶんを、求職者の方に還元しています。

SECTION 14 参考文献・参考資料

  1. U.S. Food and Drug Administration. FDA approves daraxonrasib for metastatic pancreatic adenocarcinoma. 2026年8月26日. https://www.fda.gov/drugs/resources-information-approved-drugs/fda-approves-daraxonrasib-metastatic-pancreatic-adenocarcinoma
  2. U.S. Food and Drug Administration. FDA Approves First in Class Targeted Therapy for Metastatic Pancreatic Cancer(プレスリリース). 2026年8月26日. https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-class-targeted-therapy-metastatic-pancreatic-cancer
  3. O’Reilly EM, Wainberg ZA, Hendifar AE, et al; RASolute 302 Trial Investigators. Daraxonrasib or Chemotherapy in Previously Treated Metastatic Pancreatic Cancer. N Engl J Med. 2026;395(4):325-337. doi:10.1056/NEJMoa2605555
  4. Wolpin BM, Wainberg ZA, Hendifar A, et al. Daraxonrasib, a RAS(ON) multi-selective inhibitor vs chemotherapy in previously treated metastatic pancreatic adenocarcinoma (mPDAC): Primary and final analysis from the phase 3 RASolute 302 study. J Clin Oncol. 2026;44(suppl 17):LBA5. doi:10.1200/JCO.2026.44.17_suppl.LBA5
  5. Wolpin BM, Park W, Garrido-Laguna I, et al; RMC-6236-001 Investigators. Daraxonrasib in Previously Treated Advanced RAS-Mutated Pancreatic Cancer. N Engl J Med. 2026;394(18):1790-1802. doi:10.1056/NEJMoa2505783
  6. Revolution Medicines, Inc. Revolution Medicines Announces ASCO Plenary Presentation Highlighting Unprecedented Results from Pivotal Phase 3 RASolute 302 Clinical Trial(プレスリリース). 2026年5月31日. https://ir.revmed.com/news-releases/news-release-details/revolution-medicines-announces-asco-plenary-presentation
  7. Revolution Medicines, Inc. RASONQUE (daraxonrasib) tablets, U.S. Prescribing Information(Warnings and Precautions). 2026年8月. Drugs@FDA. https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/daf/
  8. Revolution Medicines, Inc. Form 8-K(RASONQUEの卸売取得価格:30日分39,800ドル). U.S. Securities and Exchange Commission, 2026年8月26日. https://www.sec.gov/
  9. 国立がん研究センターがん情報サービス. がん種別統計情報「膵臓」(罹患2023年・死亡2024年・5年相対生存率2018年診断例). 更新日2026年7月22日. https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/10_pancreas.html
  10. 厚生労働省. 医薬品等の個人輸入について(輸入確認証への移行、健康被害のおそれ). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/topics/tp010401-1.html
  11. 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課. 医薬品等輸入確認要領(令和2年9月、令和7年6月30日医薬監麻発0630第1号改正). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/topics/index_00021.html
  12. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). 医薬品副作用被害救済制度:対象除外医薬品等(抗悪性腫瘍剤・免疫抑制剤など). https://www.pmda.go.jp/relief-services/adr-sufferers/0044.html
  13. 厚生労働省. 患者申出療養制度(制度の趣旨・プロセス・根拠法令). https://www.mhlw.go.jp/moushideryouyou/professional.html
  14. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). 人道的見地から実施される治験(拡大治験)について. https://www.pmda.go.jp/review-services/trials/0016.html
  15. 厚生労働省. 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)(平成30年5月8日医政発0508第1号、その後の一部改正を含む)および同Q&A. https://www.mhlw.go.jp/content/000371812.pdf
  16. 公益社団法人日本臨床腫瘍学会. 免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ(オプジーボ)、イピリムマブ(ヤーボイ))などの治療を受ける患者さんへ(注意喚起). 2016年7月13日(厚生労働省「無承認無許可医薬品情報」掲載). https://www.mhlw.go.jp/stf/kinkyu/diet/musyounin.html
  17. 全国がん患者団体連合会. 免疫チェックポイント阻害剤を含む免疫療法に関する注意喚起(声明). 2018年10月5日. https://zenganren.jp/?p=1526
  18. 臨床研究等提出・公開システム(jRCT). jRCT2031240614(RMC-6236、既治療の転移性膵管腺がん、国立がん研究センター中央病院)/jRCT2031250204(RASolve 301、RAS変異非小細胞肺がん). https://jrct.mhlw.go.jp/
  19. 日本膵臓学会 膵癌診療ガイドライン改訂委員会編. 膵癌診療ガイドライン2022年版. 金原出版; 2022.
  20. 国立がん研究センターがん情報サービス. がんの臨床試験を探す. https://ganjoho.jp/public/dia_tre/clinical_trial/search2.html

本記事は2026年9月5日時点で入手できる公開情報に基づいて執筆しました。承認状況、価格、治験の募集状況は変わります。個別の治療判断は、必ず主治医とご相談ください。本記事は特定の医療機関や治療法を批判する目的ではなく、患者さんとご家族が判断するための情報提供を目的としています。本記事の執筆にあたり、企業からの資金提供や便宜供与は受けていません。

文責:医療法人ふくろうの樹 ふくろう訪問クリニック 院長 上松正和(放射線治療専門医)