在宅緩和ケアのはなし

膀胱がんは、「血が出る」という、家族にも本人にもはっきり見えてしまう症状を持つがんです。トイレの水が真っ赤になる。夜中に管が詰まって下腹部が張って苦しくなる。そうした場面は、ご家族にとって強い恐怖の記憶になります。

一方でこのがんは、終末期になっても打てる手が比較的多いという特徴もあります。家で持続灌流ができる。通いで数回の放射線をかけて止血できる。尿の通り道を確保して腎臓を守れる。装具の費用に公的な給付がある。──「怖いけれど、手はある」というのが、膀胱がんの療養の実像です。

このコラムでは、膀胱がんが進行した段階での治療と、在宅での過ごし方について、一般の方向けに整理します。在宅診療のパートは、実際に家で何ができて何ができないのかまで、一段掘り下げて解説します。

SECTION 01

膀胱がんの数字と、その読み方

国立がん研究センターの最新のがん統計(膀胱/2026年7月22日更新)では、次のようになっています。

項目全体男性女性
診断される数(2023年)23,970例17,901例6,069例
死亡数(2024年)9,725人6,583人3,142人
5年相対生存率(2018年診断例)66.6%70.4%55.6%
人口10万人あたり罹患率19.329.69.5
人口10万人あたり死亡率8.111.35.1
数字を読むときの三つの注意 ① 集計年がそろっていません。罹患は2023年、死亡は2024年、生存率は2018年に診断された方のデータです。同じ年の出来事を比べた数字ではありません。
② 66.6%という数字は「膀胱がん全体の平均」です。膀胱がんの多くは、膀胱の壁の浅いところにとどまる筋層非浸潤がんで、これは内視鏡で切除でき予後も良好です。この良好なグループが平均値を大きく押し上げています。筋層に食い込んだ筋層浸潤がんや、転移を持つ段階の見通しはこれとは別物です。
③ 男女差が非常に大きい。男性70.4%に対し女性55.6%。がん種別の統計でこれほどの性差が開くものは多くありません。この差には理由があり、次のセクションで扱います。
尿の通り道と、膀胱がんの広がり方 腎臓(尿をつくる) 尿管(左右2本) 膀胱 膀胱の壁 腫瘍は内側の粘膜から生える 尿道 進行するとどこへ向かうか 膀胱の壁を突き抜けて骨盤の中へ広がる 尿管の出口をふさぐ → 水腎症・腎機能低下 骨盤内のリンパ節 → 足のむくみ 血流にのって 肺・肝臓・骨へ 尿道・腎盂・尿管など尿路の別の場所に再発 ※腎盂・尿管・膀胱・尿道はひと続きの「尿路上皮」でできている 拡大:膀胱の壁の断面 膀胱の中(尿) 粘膜(尿路上皮) 粘膜下層 筋層 外側(脂肪・骨盤) 腫瘍は粘膜(尿路上皮)から発生する 内側へ盛り上がると 血尿・凝血塊 壁の奥へ食い込むと 筋層浸潤がん
膀胱がんは尿路上皮という同じ粘膜から生じるため、膀胱以外の場所にも同じ性質のがんができることがあります。これが「一か所を治しても、また別の場所に出る」再発の多さの理由です。
SECTION 02

なぜ「進んだ状態」で見つかることがあるのか

当院の視点

痛くない血尿が、一度で止まってしまう

膀胱がんの最初のサインは、ほとんどの場合「痛くない、目に見える血尿」です。しかもこの血尿には特徴があります。数日で自然に止まる。そして数週間〜数か月おいて、また出る。

痛みがなく、しかも止まってしまうので、「疲れていたのかな」「もう治った」と受け止められやすい。ここに、この病気がときに進んだ状態で見つかる最大の理由があります。

加えて、女性ではもう一つの事情が重なります。米国の大規模な保険請求データの解析(Cohnら、2004〜2010年、Cancer 2014)では、血尿で受診してから膀胱がんと診断されるまでの期間は女性が平均85.4日、男性が73.6日と女性で有意に長く、6か月を超える遅れも女性17.3%対男性14.1%と多いことが示されました。女性は尿路感染症(膀胱炎)と診断される割合が2.32倍高く、逆に腹部・骨盤の画像検査を受ける割合は0.80倍と低かったのです。

さらに、米国SEER-Medicareの解析(Richardsら、Int J Urol 2016)では、膀胱がんと診断される前に「膀胱炎のような症状」で受診していた女性は、血尿で受診した女性に比べて膀胱がんによる死亡リスクが1.37倍高いという結果でした。

統計に出ている男女の生存率差(70.4%対55.6%)は、こうした「見つかるまでの時間」の差を少なからず含んでいると考えられます。

いま療養中のご本人・ご家族へ これは「気づかなかったのが悪かった」という話ではありません。痛みのない血尿が自然に止まるのは病気の側の性質であり、医療側でも見落とされうるものだと、複数の研究がはっきり示しています。過去を悔やむためではなく、これから起きることに備えるための情報として読んでいただければと思います。

ただ、もしご家族や周囲の方で「一度だけ赤い尿が出て、その後止まった」という方がいらっしゃれば、止まっていても一度は調べていただきたい──それだけはお伝えさせてください。
血尿を訴えてから膀胱がんと診断されるまで(米国 MarketScan 解析) 男性 平均 73.6日 女性 平均 85.4日 p < 0.001 女性で起きやすかったこと 尿路感染症と診断される オッズ比 2.32(95%CI 2.07–2.59) 腹部・骨盤の画像検査を受ける オッズ比 0.80(95%CI 0.71–0.89)
出典:Cohn JA, et al. Cancer 2014;120(4):555-561. 2004〜2010年の米国民間保険データベースの後ろ向き解析。日本のデータではありませんが、同様の傾向は国内でも指摘されています。
SECTION 03

「ステージⅣ」と「末期」は同じではない

診察室でいちばん多い誤解が、ここです。ステージⅣは「がんの広がりを表す地図」、末期は「体の力がどこまで残っているかを表す時間」で、まったく別の物差しです。

ステージⅣ(進行期)末期(終末期)
何を表すかがんが膀胱を越えて骨盤内臓器や遠くの臓器に及んでいる、という広がりの分類がんに対する治療でこれ以上の延命が難しく、週〜月の単位で全身の力が落ちていく時期
治療の目標がんを小さくする・進行を止める症状をとる・その人らしい時間を守る
薬物療法一次治療から順に選択肢がある体が薬に耐えられないため、中止して緩和に切り替える
期間の目安年単位のこともある。新しい一次治療では全生存期間の中央値が2年半を超える成績が報告されているおおむね週〜数か月
在宅診療治療を続けながら並行して導入できる療養の中心が在宅に移る
ここが大事です 「ステージⅣと言われた=もう終わり」ではありません。逆に「まだステージⅢだから在宅は早い」ということもありません。訪問診療を受けられる条件は、病期ではなく「通院が難しくなっているかどうか」です。詳しくは後半の在宅パートで説明します。
SECTION 04

進行した膀胱がんで起こる七つの症状

症状マップ ── 進行した膀胱がんで起きやすい七つ ① 血尿・凝血塊 腫瘍の表面から直接出血する。塊ができると 管や尿道が詰まる(膀胱タンポナーデ) ② 頻尿・尿意切迫・膀胱の痛み 腫瘍で膀胱が縮み、少し溜まるだけで強い 尿意。夜眠れない原因になりやすい ③ 尿が出にくい・出ない 膀胱の出口や尿道が腫瘍・凝血塊でふさがる。 下腹部が張って苦しい ④ 背中・脇腹の重さ、尿量の減少 尿管がふさがり水腎症に。両側だと数日で 腎機能が落ちる(腎後性腎不全) ⑤ 発熱・悪寒戦慄 尿路感染・腎盂腎炎。詰まりがあると抗菌薬 だけでは治りにくく、急速に重くなる ⑥ 骨の痛み・足のむくみ 骨転移、骨盤リンパ節による圧迫。 片脚だけ急に腫れたときは血栓も疑う ⑦ 全身の消耗・貧血 出血が続くことによる貧血に、がんそのものによる消耗が重なる。「動くと息が切れる」「昼間もうとうとする」は、 気力の問題ではなく体の側の変化であることが多い ※ ①〜③は膀胱そのものの症状、④⑤は「通り道がふさがる」ことによる症状、⑥⑦は全身の症状。原因が違えば手当ての仕方も変わります。
SECTION 05

薬による治療と、切り替えの目安

国内の指針は『膀胱癌診療ガイドライン 2019年版[増補版]』(日本泌尿器科学会 編/協力:日本放射線腫瘍学会、医学図書出版、2023年8月30日発行、2025年5月アップデート)です。ここ数年で、転移のある膀胱がん(正確には尿路上皮がん)の治療は大きく変わりました。

薬物療法の流れ(根治切除不能・転移のある尿路上皮がん) 一次治療 エンホルツマブ ベドチン + ペムブロリズマブ 抗体薬物複合体 + 免疫チェックポイント阻害薬 2024年9月24日 国内で一次治療として承認 EV-302試験:全生存期間 中央値31.5か月 vs 16.1か月(HR 0.47) ゲムシタビン + シスプラチン(またはカルボプラチン) 従来からのプラチナ製剤による化学療法 効果があれば アベルマブ による維持療法へ 上記が使えない場合の選択肢として 二次治療以降 ペムブロリズマブ 単剤 一次で免疫薬を使っていない 場合の標準的な選択肢 エンホルツマブ ベドチン 単剤 プラチナ製剤と免疫薬の あとに使う エルダフィチニブ FGFR3遺伝子変異・融合遺伝子 がある場合のみ(要・遺伝子検査) ※ どの薬を使えるかは、これまでの治療歴・腎機能・全身状態・遺伝子検査の結果によって変わります。上図は代表的な流れです。

それぞれの薬について、少しだけ詳しく

  • エンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブ(EV+P)/国際共同第Ⅲ相EV-302試験(886例)では、化学療法群と比べて全生存期間の中央値が31.5か月対16.1か月(ハザード比0.47)、無増悪生存期間が12.5か月対6.3か月(ハザード比0.45)と、いずれも有意に延長しました。日本では2024年9月24日に一次治療としての適応追加が承認され、プラチナ製剤に代わる最初の選択肢となりました。
  • エルダフィチニブ/FGFR3遺伝子の変異・融合がある方に使う内服薬です。2024年12月27日承認、2025年7月16日薬価収載。THOR試験では化学療法と比べ全生存期間の中央値が12.1か月対7.8か月(ハザード比0.64)。特徴的な副作用として高リン血症があり、定期的な採血が必要です。
  • アベルマブによる維持療法/プラチナ製剤の化学療法で病気が抑えられた方に、間をあけず続けて投与する治療です。
在宅で必ず確認すること ── 手足のしびれ EV+Pの承認時の安全性情報では、副作用のうち最も多かったのが末梢性感覚ニューロパチー(手足のしびれ)で50.0%でした。安全性解析対象440例中427例(97.0%)に何らかの副作用が認められています。

この「しびれ」は、在宅療養では見過ごせない意味を持ちます。箸が持てない/ボタンが留められない/薬のシートから錠剤を出せない/段差でつまずく──転倒と誤薬に直結するからです。

しかも、薬をやめたあとも数か月にわたって残ることがあります。訪問診療の初回には「いつ、どの薬を、いつまで使ったか」を必ず伺い、しびれの範囲を確認して、手すり・履物・服の形・薬の一包化まで含めて手当てします。

治療をやめるかどうかを考える目安

目安になるサイン意味するところ
横になっている時間が一日の半分を超えてきた全身状態(PS)の低下。薬の効果より副作用が上回りやすくなる
腎機能が下がり、薬の量を減らしても検査値が戻らない膀胱がんでは尿路の閉塞と重なりやすく、薬の選択肢そのものが狭まる
治療の合間に体調が戻らないまま、次のクールに入っている回復力が追いついていないサイン
治療のたびに入院・輸血が必要になっている家で過ごせる時間を治療が削っている状態
しびれで日常の動作ができなくなってきた薬を続けることでQOLが下がっている
ご本人が「もう十分」と口にしたこれが最も重い判断材料です

治療をやめることは「あきらめ」ではありません。目標を「がんを小さくすること」から「残った時間を穏やかに過ごすこと」へ切り替えるという、積極的な選択です。

SECTION 06

血尿 ── 家でいちばん怖く、いちばん手が打てる症状

当院の視点

血尿には「段階」がある

ご家族から夜間にお電話をいただく理由の第一位が、この血尿です。まず知っておいていただきたいのは、血尿には段階があり、段階ごとに緊急度がまったく違うということです。

血尿の三段階 ── 家での見分け方 薄いピンク 塊はなく、流れは良い 水分をとって様子を見る → 翌日の連絡で足りる 濃い赤・ワイン色 小さな塊が混じることも 貧血が進む可能性あり → その日のうちに連絡を レバー状の塊 + 尿が出ない 下腹部が張り、強い尿意と痛み 膀胱タンポナーデ → 夜中でもすぐ連絡を
膀胱タンポナーデ=出血でできた血の塊が膀胱の出口をふさぎ、尿が出なくなった状態。放置すると強い痛みに加えて腎臓の働きも落ちるため、時間との勝負になります。

止血の手立てには、順番がある

日本緩和医療学会『がん患者の泌尿器症状の緩和に関するガイドライン(2016年版)』は、進行がんによる膀胱からの肉眼的血尿について、次のような推奨と手順を示しています。

段階内容推奨の強さ/根拠在宅でできるか
1膀胱洗浄で塊を除いたうえで、3wayカテーテルによる生理食塩水の膀胱持続灌流1D(強い推奨・とても弱い根拠)できる
2灌流が無効なら、可能であればまず内視鏡による止血手術1D(強い推奨・とても弱い根拠)入院(麻酔下)
3内視鏡が不能・無効なら動脈塞栓術または放射線治療2C(弱い推奨・弱い根拠)塞栓は入院/照射は通院可
4それでも制御できないとき、腎機能温存と苦痛緩和のための尿路変向2C(弱い推奨・弱い根拠)手術(入院)
正直に書いておきます ── 生理食塩水の灌流は「止血薬」ではありません 同ガイドラインは、「生理食塩水の灌流による止血効果はあまり期待できず、むしろ凝血塊の形成を予防する側面が大きい」と明記しています。つまり持続灌流は、血を止める処置ではなく、血の塊で詰まらないように流し続ける処置です。

ここを取り違えると「ずっと洗っているのに赤いまま」と落胆することになります。灌流の役割は「詰まらせない・痛みを出さない・腎臓を守る」ことであり、それ自体が十分に価値のある目標です。

なお、難治性の血尿にミョウバンやホルマリンを膀胱内に注入する方法が文献上ありますが、ミョウバンの膀胱内注入は国内で保険収載されておらず、アルミニウム脳症のリスクも指摘されています。ホルマリンは強い痛みのため麻酔を要し、膀胱萎縮・腎不全の合併リスクが大きいとされます。当院では原則として用いません。

家に用意しておいていただきたい五つ

  • 濃い色のタオルと防水シーツ/白いタオルは、同じ出血量でも見た目の衝撃がまったく違います。恐怖そのものを減らすための備えです。
  • 水分は控えない/「出血しているから水を控えよう」は逆効果です。尿が濃くなると塊ができやすくなり、脱水は腎機能をさらに落とします。医師から制限の指示がない限り、いつもより多めに
  • 連絡先を電話のそばに貼っておく/夜中に慌てて探さなくて済むように。
  • 「詰まったとき、病院に行くのか行かないのか」をあらかじめ決めておく/これが最も大切です。詳しくは在宅パートで扱います。
  • 尿の写真/同じ明るさ・同じ容器で撮っておくと、電話で状況を伝えるときに大きく役立ちます。
SECTION 07

止血の放射線は、通いながらかけられる

当院の視点

数回だけ通う照射という選択肢

膀胱からの出血に対する放射線治療は、「治すため」ではなく「止めるため」にかけるものです。回数が少なく、体への負担も小さいため、在宅療養を続けながら実施できることがあります。

止血目的の放射線治療 ── 報告されている効果 国内2施設 53例(東大病院・聖路加国際病院/Ogita 2021) 肉眼的血尿が消失 76% うち膀胱がん 22例 86% 輸血が不要になった 65% ※照射前3か月に輸血していた26例のうち17例が、照射1か月後以降は輸血不要に 13研究1,320例のメタ解析(Tey/Soon 2021)でまとめられた奏効率 血尿74% 頻尿71% 排尿時痛58% 線量を上げても奏効率自体は上がらないが、効果の持続は長くなる傾向
出典:Ogita M, et al. Sci Rep 2021;11:9533/Tey J, Soon YY, et al. Acta Oncol 2021;60(5):635-644。国内53例の報告では、Grade 3以上の有害事象は認められていません。

どのくらいの回数でかけるのか

スケジュール例通院回数想定される場面
30グレイ/10回約2週間・10回体力があり、長く効かせたいとき(報告で最も多く用いられている)
20グレイ/5回約1週間・5回通院の負担を抑えたいとき
21グレイ/3回1週間・3回英国の無作為化試験(500例)で10回法と比較検討された短期法
8グレイ/1回1回のみ体力が乏しく、通院そのものが負担なとき

英国MRCのBA09試験(500例)では、35グレイ/10回と21グレイ/3回を比較し、開始時に血尿があった327例のうち88%が3か月時点で症状の改善を得ています。

ただし、効果が出るまでに約1か月かかります 国内の報告では、血尿に対する効果が最も高くなるのは照射終了から1か月後でした。裏を返せば、予後が週単位まで短くなってからでは間に合わないということです。

だからこそ、「血が出はじめた」「輸血の回数が増えてきた」という段階で、まだ通える体力があるうちに相談していただきたいのです。放射線治療は最後の手段ではなく、早めに検討すべき選択肢です。

なお緩和ケアのガイドラインも、動脈塞栓術との比較について「終末期で比較的循環動態の安定した慢性的な膀胱出血の場合には、晩期合併症に配慮する必要がないことから放射線治療を優先してもよいかもしれない」としています。

当院の院長は放射線治療専門医です。「照射をかける価値があるか」「何回でかけるのが妥当か」「どの施設に相談するのが早いか」を、在宅の主治医として一緒に判断できます。
ここから在宅診療のはなし
SECTION 08

家で受けられる医療の枠組み

訪問診療と往診は、別のものです

訪問診療往診
性格計画的・定期的に伺う臨時に呼ばれて伺う
頻度月2回が基本、状態により週1回以上必要が生じたとき
膀胱がんでの例血尿の推移・尿量・カテーテルやストーマの確認、薬の調整夜間に管が詰まった、突然の高熱、痛みが強くなった
対象になる条件「通院が困難」であること。病期が末期であることは要件ではありません

「末期の悪性腫瘍」に該当すると、訪問看護の枠が大きく広がります

訪問看護には通常、回数や日数の制限がありますが、健康保険法の「別表第七」に定められた疾病に該当すると、その枠が外れます。末期の悪性腫瘍はこの別表第七に含まれます。

末期の悪性腫瘍に該当すると訪問看護はこう変わる 通常の訪問看護 ・原則 介護保険が優先 ・週3日まで ・1日1回まで ・原則 1か所のステーション 末期の悪性腫瘍(別表第七) ・医療保険での訪問になる ・日数の制限がない(毎日可) ・1日に複数回の訪問ができる ・2〜3か所のステーションを併用できる → 朝と夕にカテーテルを見に来てもらう、といった形が組める
よくある誤解 ──「特別訪問看護指示書が出るまで毎日は来られない」 これは違います。特別訪問看護指示書(14日間の期限つき)は、別表第七に該当しない方が一時的に頻回訪問を必要とするときの仕組みです。末期の悪性腫瘍は最初から別表第七に該当するため、この指示書を待つ必要はなく、初日から毎日の訪問が組めます。

確認していただきたいのは、むしろ次の三つです。
・1日複数回の訪問に対する難病等複数回訪問加算が算定されているか
・必要に応じて2〜3か所のステーションを併用できているか
・点滴が必要なら訪問点滴注射指示書(有効期間7日以内。週3日以上の点滴に必要で、訪問回数の話とは別枠です)が出ているか

年齢による制度の違い

  • 65歳以上/介護保険を利用できます。膀胱がんは高齢の方に多く、多くの方がここに当てはまります。
  • 40〜64歳/「がん(末期)」は介護保険の16特定疾病に含まれるため、介護保険の申請ができます。
  • 39歳以下/介護保険は使えませんが、福岡市には「小児・AYA世代がん患者在宅療養生活支援事業」があります(訪問介護・訪問入浴・福祉用具などに月額上限のもとで助成。福岡市保健福祉局 地域医療課 医療支援係 092-711-4892)。申請にはサービス開始前後の期限がありますので、早めにご相談ください。
SECTION 09

尿の通り道を、家でどう守るか

当院の視点

四つの「管」と、それぞれの在宅での扱い

進行した膀胱がんの療養では、多くの場合、体のどこかに尿を通すための人工物が入っています。ここが他のがんとの一番の違いです。何が入っているかによって、家でできることが変わります。

尿の通り道を確保する四つの方法 ① 尿道カテーテル(2way・3way) 尿道から膀胱へ入れる管。血尿があるときは 洗浄液を流せる3wayタイプを使う 在宅:交換も、詰まったときの用手洗浄もできる 持続灌流は「血を止める」のではなく「詰まらせない」ため。 薄い血尿の色を保つように流量を調節するのがコツ ② 尿管ステント 膀胱から尿管を通って腎臓まで通す細い管。 体の中に収まるので見た目には分からない 在宅:交換は不可(膀胱鏡下・外来か入院) 数か月ごとの入れ替えが必要。「次に詰まったとき、 入れ替えに行くのか行かないのか」を決めておく ③ 腎瘻(じんろう) 背中から腎臓に直接管を入れ、尿を体外に出す。 尿管が完全にふさがったときの手段 在宅:固定・皮膚ケア・尿漏れ対応はできる 管の交換自体はレントゲン透視下が原則で通院が必要。 寝返りで引っぱらない固定の工夫が要になる ④ 尿路ストーマ(回腸導管・尿管皮膚瘻) 膀胱を摘出した方などで、お腹に尿の出口を つくり、袋(装具)を貼って尿を受ける 在宅:装具交換・皮膚トラブル対応ができる やせて腹壁の形が変わると漏れやすくなる。 末期には装具の見直しが必要になることが多い

尿管がふさがったとき ── 造るか、造らないか

骨盤内で腫瘍が尿管を圧迫すると、腎臓に尿がたまる水腎症になります。片側だけならほとんど症状は出ませんが、両側がふさがると数日で腎臓が働かなくなります(腎後性腎不全)。だるさ、食欲低下、意識のもうろう、そして尿量の減少として現れます。

このとき、尿管ステントか腎瘻で尿の通り道を確保するかどうかが問われます。日本緩和医療学会のガイドラインは、この処置を1D(強い推奨・とても弱い根拠)としたうえで、非常に率直な但し書きを添えています。

ガイドラインが述べていること 「特に腎不全が急速に進行しているが、腎不全以外では予後は月単位と考えられる場合には、患者や家族の意思も考慮してではあるが、泌尿器科的処置を行うことが予後の改善につながると考えられる。逆に日から短い週単位の予後と考えられる場合は、上に述べた処置を行わず、症状に対応して経過観察する方法があるとの情報提供や相談も必要である。」

つまり、「腎臓以外はまだ元気か」が判断の分かれ目です。腎臓さえ通れば月単位で過ごせる方には処置の価値がある。全身が日〜週の単位まで来ている方には、処置をしないという選択も同じだけ正当である──ガイドラインはそう述べています。

そして、この判断は実際に尿が出なくなってからでは落ち着いて話し合えません。まだ余裕のあるうちに、「もし両方の尿管が詰まったら、背中から管を入れるか」を、ご家族と一緒に決めておいてください。
終末期の「管を抜く」という選択について 同じガイドラインには、こうも書かれています。「終末期においてカテーテルの閉塞がないにもかかわらず不可逆的な腎機能悪化により尿量が減少し、無尿状態に近づいた際には、患者の意思、全身状態、家族の希望を尊重してカテーテル抜去を検討することも必要である。」

管が入っていること自体が苦痛になり、しかもその管がもう役目を果たしていない段階がありえます。そのとき「抜く」ことは、医療の放棄ではなく、その人にとって余分になったものを外すという手当てです。ご家族には理解しづらい判断ですから、その場になってからではなく、事前に言葉にしておくことをおすすめします。
SECTION 10

ストーマと、手帳と、装具のお金

当院の視点

使える制度を、使い切っていない方が少なくありません

膀胱を摘出して尿路ストーマがある方、あるいは尿管皮膚瘻の方は、身体障害者手帳の対象です。訪問診療でお会いして「手帳をお持ちですか」と伺うと、取得されていない方に出会うことがあります。

ストーマがある方が使える制度の流れ STEP 1 身体障害者手帳の申請 「ぼうこう機能障害」 尿路ストーマ単独なら 4級 STEP 2 日常生活用具の給付申請 ※ 必ず「購入前」に 区の福祉・介護保険課へ STEP 3 装具の費用が給付される 原則1割負担 (所得により上限あり) 福岡市の場合(排泄管理支援用具) 給付対象:ストーマ装具(消化器系・尿路系)、紙おむつ等、洗腸用具、収尿器 自己負担:原則1割 / 月額上限 生活保護世帯 0円・市民税非課税世帯 0円・課税世帯 37,200円 見積書:通常は2社以上だが、ストーマ用装具は1社の見積りでよい 2回目以降の継続申請:福岡市行政事務センター(〒812-8591 住所不要)へ郵送でも可
2025年4月1日時点の福岡市の制度に基づく整理です。等級・給付内容は自治体により異なります。最新の取り扱いは各区の福祉・介護保険課へご確認ください。

手続きのポイント

  • 等級/尿路ストーマだけなら4級。消化器のストーマ(人工肛門)も併せて持つ場合は3級、他の障害が重なる場合は1級となることがあります。
  • 申請の時期/ストーマ造設の直後から申請できます。「もう先が長くないから」と諦める必要はありません。
  • いちばん大事な注意点/日常生活用具の給付は「購入前に」申請が必要です。先に買ってしまうと対象外になることがあります。
  • その他/手帳があると、税の控除、交通運賃や公共料金の割引なども受けられます。ストーマ装具の購入費は医師の使用証明書があれば医療費控除の対象にもなります。
福岡市 早良区の窓口 早良区 福祉・介護保険課 電話 092-833-4353
福岡市 福祉局 障がい在宅福祉課 電話 092-711-4985

どこに何を出せばよいか分からないときは、訪問時にご相談ください。当院からケアマネジャー・相談支援専門員と連携して整理します。

装具のことは、専門の看護師に見てもらえます

末期になると、体重が落ちてお腹の形が変わり、それまで問題のなかった装具が漏れるようになります。漏れは臭いと皮膚のただれを生み、外出をやめる理由になり、生活の質を大きく下げます。

診療報酬・介護報酬には、この場面を想定した仕組みが用意されています。緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門ケア/人工膀胱ケアの専門研修を受けた看護師が計画的な管理を行った場合に算定できる「専門管理加算」(訪問看護/2022年度に診療報酬、2024年度に介護報酬で整備)と、医療機関の看護師が専門の看護師と同行訪問する「在宅患者訪問看護・指導料3」です。いずれも対象に「人工肛門又は人工膀胱を造設している者で管理が困難な利用者」が明記されています。

つまり、ストーマの困りごとは「我慢して付き合うもの」ではなく、制度上も専門職が関与すべき課題と位置づけられているということです。当院は訪問看護リハビリステーションを併設しており、こうした連携を院内で組むことができます。

SECTION 11

家でできること・できないこと

家でできること内容
尿道カテーテルの管理2way・3wayの留置と交換、閉塞時の用手洗浄、持続灌流の管理
膀胱洗浄凝血塊による閉塞時の緊急対応を含む
ストーマの管理装具交換、面板の選び直し、皮膚障害の処置
腎瘻の日常管理固定、刺入部の消毒とケア、尿漏れへの対応
痛みの治療内服・貼付・座薬に加え、持続皮下注射(PCA=ご自身で早送りできるポンプ)
点滴皮下点滴・静脈点滴、抗菌薬の投与
採血・尿検査・尿培養腎機能と感染の評価。結果は当日〜翌日に把握できる
エコー検査残尿量、水腎症の有無、膀胱内の凝血塊の確認
酸素投与貧血や肺転移による息苦しさに対して
吐き気・便秘・不眠の薬の調整症状に合わせて随時
床ずれの予防と処置体位、マット、栄養、創の手当て
看取りまでの対応24時間の連絡体制と、ご自宅での看取り
家では難しいことどうするか
内視鏡による止血手術入院(麻酔下)。出血が灌流で抑えられないときの選択肢
動脈塞栓術入院。血管内から出血する動脈を詰める処置
放射線治療通院。1〜10回程度。在宅療養と両立できることが多い
尿管ステントの交換外来または入院(膀胱鏡下)
腎瘻カテーテルの交換透視下で行うため通院が原則
点滴による抗がん剤治療外来化学療法。在宅診療と併用できます

痛みは、二つの種類に分けて考えます

痛みの種類どう感じるか主な手当て
膀胱の痛み・尿意下腹部が締めつけられる、常に尿意がある、出したあとも残るオピオイド、膀胱の緊張をゆるめる薬、ステロイド、緩和照射、カテーテルの調整
神経の痛み骨盤の奥、会陰部、太ももの内側が焼ける・電気が走るオピオイドだけでは効きにくく、鎮痛補助薬を併用。神経ブロックを検討することも
腎機能が落ちた体では、痛み止めの選び方が変わります 膀胱がんの終末期は、尿路の閉塞と脱水が重なって腎機能が下がりやすい状態です。『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2020年版)』は、高度の腎機能障害がある場合、初回のオピオイドとしてフェンタニル注射薬やブプレノルフィン注射薬を用い、モルヒネとコデインは避けることを強く推奨しています。

モルヒネは代謝産物が体にたまり、眠気・吐き気・ミオクローヌス(体のぴくつき)・混乱を引き起こすことがあるためです。薬を替えるのは後退ではなく、体に合わせた調整です。「前の薬が効かなくなった」ではなく「体のほうが変わった」と受け止めてください。
悪寒戦慄を伴う熱は、様子を見ないでください がたがた震えるような寒気に続いて熱が出るときは、細菌が血液に入っている可能性があります。膀胱がんでは尿の流れが滞っているため、この形の感染が起きやすいのです。

重要なのは、詰まりがある状態では抗菌薬だけでは治らないという点です。膿がたまった袋に薬を入れても届かないのと同じで、尿の逃げ道を作らないと収まりません。だからこそ、あらかじめ次の二択を決めておきます。

A:家で抗菌薬の点滴をして様子を見る(詰まりがない、あるいは軽い場合)
B:詰まりを解除するために病院へ行く(ステント・腎瘻が必要な場合)

この二択は、熱が出てから初めて考えるには重すぎます。落ち着いているときに一度、話しておきましょう。
終わりの時期の点滴について 最期に近づくと、体は水分を処理する力を失っていきます。この時期に点滴を多く入れると、痰が増え、むくみ、お腹に水がたまり、かえって苦しくなります。

そのため終末期の輸液は、多くの場合1日500mL前後かそれ以下を目安に調整します。「点滴を減らす=見放す」ではありません。体が処理できる量に合わせるということです。

食事も同じです。「量より味」。一口のアイス、少しのお茶、好きだった味を舌で感じること。それが、無理に食べさせることよりも本人にとって意味を持つ時期があります。
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看取りまでの備え

最期に立ち会えなくても、救急車を呼ばずに済みます

「自宅で息を引き取ったとき、医師がその場にいなければ警察を呼ぶことになるのでは」というご心配をよくいただきます。そうではありません。

医師法第20条のただし書きにより、診療していた患者さんが、その傷病で亡くなったと判断できる場合には、最後の診察から24時間以内でなくても、改めて診察したうえで死亡診断書を交付できます(厚生労働省 平成24年8月31日 医政医発0831第1号)。

つまり、夜中に息を引き取られても、慌てて救急車を呼ぶ必要はありません。まず当院にお電話ください。訪問して確認し、死亡診断書をお渡しします。

介護する側が倒れないために(レスパイト入院)

血尿の管理、夜間のカテーテル対応、ストーマの交換。膀胱がんの在宅介護は、手のかかる場面が続きます。ご家族が疲れ切ってしまえば在宅療養は続きません。数日〜2週間程度、一時的に入院して介護を休むレスパイト入院を、あらかじめ組み込んでおくことをおすすめします。「限界が来てから」ではなく、限界が来る前に使う仕組みです。

話し合っておきたい五つのこと(ACP)

テーマ具体的に決めておくこと
① 過ごす場所最期まで家か、どこかの時点で入院か。「そのときの気持ちで変えてよい」ことも一緒に確認する
② 血尿で詰まったとき家で灌流を続けるのか、内視鏡止血のために搬送するのか。夜間だった場合はどうするか
③ 腎機能が落ちたとき尿管ステントや腎瘻を造るのか、造らずに症状を和らげる方向でいくのか
④ 点滴と栄養食べられなくなったとき、どこまで点滴を入れるか。中心静脈栄養をどう考えるか
⑤ 伝えたいこと会っておきたい人、渡したいもの、済ませておきたい手続き。「言えなかった」という後悔を減らすために
在宅療養を支えるチーム ご本人 ご家族 訪問診療医 診察・処方・処置・看取り 訪問看護師 カテーテル・ストーマ・症状観察 薬剤師 麻薬の配達・一包化・相談 ケアマネジャー サービス調整・福祉用具 ヘルパー・入浴 生活の支え・清潔の保持 病院の泌尿器科 ステント交換・止血術・照射
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ご家族に見ていただきたい八つのこと

見るところ気にかけていただきたいこと
尿の色ピンク/濃い赤/レバー状の塊。同じ明るさで写真を撮っておくと、電話での相談が正確になります
尿の量「昨日よりはっきり少ない」は重要なサイン。おむつの重さや袋の目盛りでおおよそで構いません
下腹部の張りぽっこりして硬く、押すと痛がる。強い尿意があるのに出ない。詰まりのサインです
管の流れ袋に尿が落ちているか。落ちていなければ、管の折れ・体の下敷き・詰まりを確認
熱と寒気がたがた震える寒気に続く発熱は、様子を見ずに連絡を
足のむくみ両足のむくみは進行のサイン。片脚だけ急に腫れて痛むときは血栓の可能性
手足のしびれ・つまずき治療の副作用が残っていることがあります。転倒と誤薬を防ぐために早めに共有を
ストーマ周囲の皮膚赤み、ただれ、装具の下からの漏れ。「そのうち治る」と待たずに相談してください
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受診・連絡の目安

すぐに連絡してください(夜間・休日でも) レバー状の塊が出て尿が止まった/下腹部が張って強い痛みと尿意がある/管から尿が落ちてこない/がたがた震える寒気を伴う発熱/半日以上まったく尿が出ていない/片脚が急に腫れて痛む/息が急に苦しくなった
その日のうちにご相談ください 血尿の色が濃くなってきた/尿の量が明らかに減っている/背中や脇腹が重く痛む/熱が続いている/痛み止めが効かなくなってきた/立ちくらみやふらつきが増えた(貧血の可能性)
次回の訪問時にお伝えください 薄いピンクの尿が続いている/夜間のトイレ回数が増えた/食欲が落ちてきた/手足のしびれが強い/ストーマ装具が漏れる・皮膚が赤い/気持ちが落ち込んで眠れない/介護が続けられるか不安

ふくろう訪問クリニックにできること

  • 血尿への対応/膀胱洗浄、3wayカテーテルの留置と持続灌流の管理まで、ご自宅で行います。夜間も含めた24時間の連絡体制を整えています。
  • 放射線治療の判断/院長は放射線治療専門医です。止血目的の照射に意味があるか、何回でかけるのが妥当か、どの施設にいつ相談すべきかを、在宅の主治医の立場から一緒に検討します。
  • 尿路の管の管理/尿道カテーテル、腎瘻、尿路ストーマの日常管理を担い、交換が必要な処置については病院の泌尿器科と連携して段取りします。
  • ストーマケアと制度の整理/併設の訪問看護リハビリステーションと連携し、装具の見直しから身体障害者手帳・日常生活用具給付の手続きまでご案内します。
  • 痛みと症状の緩和/腎機能に合わせた鎮痛薬の選択、持続皮下注射(PCA)による調整を行います。
  • 「詰まったらどうするか」を一緒に決める/慌てる場面が来る前に、ご本人とご家族と方針を共有しておきます。

福岡市早良区/医療法人ふくろうの樹 ふくろう訪問クリニック
訪問診療のご相談は、通院が難しくなってきた段階でお早めにどうぞ。
「まだ末期ではないから」と待つ必要はありません。

参考文献・出典

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」膀胱(全国がん登録罹患データ・人口動態統計死亡データ・全国がん登録生存率データ)2026年7月22日更新
  2. 日本泌尿器科学会 編(協力:日本放射線腫瘍学会)『膀胱癌診療ガイドライン 2019年版[増補版]』医学図書出版、2023年8月30日発行(2025年5月アップデート)
  3. 日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン委員会 編『がん患者の泌尿器症状の緩和に関するガイドライン(2016年版)』金原出版
  4. 日本緩和医療学会 編『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2020年版)』金原出版
  5. Cohn JA, Vekhter B, Lyttle C, Steinberg GD, Large MC. Sex disparities in diagnosis of bladder cancer after initial presentation with hematuria: a nationwide claims-based investigation. Cancer. 2014;120(4):555-561. doi:10.1002/cncr.28416
  6. Richards KA, Ham S, Cohn JA, Steinberg GD. Urinary tract infection-like symptom is associated with worse bladder cancer outcomes in the Medicare population: implications for sex disparities. Int J Urol. 2016;23(1):42-47. doi:10.1111/iju.12959
  7. Powles T, Valderrama BP, Gupta S, et al. Enfortumab vedotin and pembrolizumab in untreated advanced urothelial cancer (EV-302). N Engl J Med. 2024;390(10):875-888. doi:10.1056/NEJMoa2312117
  8. Loriot Y, Matsubara N, Park SH, et al. Erdafitinib or chemotherapy in advanced or metastatic urothelial carcinoma (THOR). N Engl J Med. 2023;389(21):1961-1971. doi:10.1056/NEJMoa2308849
  9. Ogita M, Kawamori J, Yamashita H, Nakagawa K. Palliative radiotherapy for gross hematuria in patients with advanced cancer. Sci Rep. 2021;11(1):9533. doi:10.1038/s41598-021-88952-8
  10. Tey J, Soon YY, Cheo T, et al. Palliative radiotherapy for bladder cancer: a systematic review and meta-analysis. Acta Oncol. 2021;60(5):635-644. doi:10.1080/0284186X.2021.1880025
  11. Duchesne GM, Bolger JJ, Griffiths GO, et al. A randomized trial of hypofractionated schedules of palliative radiotherapy in the management of bladder carcinoma: results of Medical Research Council trial BA09. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2000;47(2):379-388. doi:10.1016/s0360-3016(00)00430-2
  12. アステラス製薬「パドセブ 根治切除不能な尿路上皮癌に対する一次治療としてのペムブロリズマブとの併用療法について日本で適応追加に関する承認を取得」2024年9月24日/MSD株式会社 同日付プレスリリース(安全性情報を含む)
  13. 厚生労働省「医師法第20条ただし書の適切な運用について」平成24年8月31日 医政医発0831第1号
  14. 福岡市「日常生活用具の給付」2025年4月1日更新/福岡市「小児・AYA世代がん患者在宅療養生活支援事業」
  15. 厚生労働省「令和6年度診療報酬改定」「令和6年度介護報酬改定」(訪問看護 専門管理加算・在宅患者訪問看護・指導料に関する規定)
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。実際の治療の選択にあたっては、必ず主治医とご相談ください。記載した薬剤の承認状況・制度の内容は執筆時点(2026年8月)のものです。制度の運用は自治体により異なる場合がありますので、最新の情報は各窓口へご確認ください。

医療法人ふくろうの樹 ふくろう訪問クリニック(福岡市早良区)
緩和ケア・難病・精神科・認知症に対応する在宅療養支援診療所です。訪問看護リハビリステーションを併設しています。