終末期のせん妄:夜に混乱したとき、家族にできること

夜の寝室で、やわらかな灯りの中、ベッドで休む高齢の家族の手に家族がそっと手を添えている水彩画。窓辺には月とふくろう

夜になると急にそわそわして、起き上がろうとする。つじつまの合わないことを言う。点滴の管を抜こうとする。昼間はうとうとして、夜は眠らない――。自宅で療養している家族のこうした変化に、戸惑ったり、怖くなったりする方は少なくありません。病気が進んだ時期や、最期が近づいた時期にみられるこうした混乱の多くは、「せん妄(せんもう)」と呼ばれる状態です。

この記事では、日本サイコオンコロジー学会などの「がん患者におけるせん妄ガイドライン 2025年版」[1]、日本緩和医療学会の手引き[2]、英国NICE[3]と欧州臨床腫瘍学会(ESMO)[4]のガイドライン、国内外の研究をもとに、せん妄の見分け方と原因、家族にできること、薬の考え方を整理します。がん以外の病気にも共通する考え方を多く含みます。

SECTION 01 結論:夜の混乱は「せん妄」かもしれません

1

体の不調で起こる、脳の一時的な混乱

数時間〜数日のうちに急に始まり、1日の中でも波があるのが特徴です[3]。認知症や「気持ちの持ちよう」のせいではなく、体の負担による脳の一時的な乱れで[5]、家族のせいでもありません。

2

原因を探すと、良くなることもある

薬、脱水、感染症、便秘や尿が出にくいことなどが重なって起こります[2]。緩和ケア病棟に入院した進行がんの方の研究では、せん妄の約半数が回復しました[6]。

3

家族にできることがある

昼は明るく夜は穏やかな灯りに。時計やカレンダー、眼鏡・補聴器、ゆっくり短い言葉。否定や説得をせず、そばにいることが支えになります[2][3]。

4

薬は医師が判断。睡眠薬を自己判断で足さない

薬は、原因への対応とケアを尽くしても興奮が強くつらいときなどに使うものです。睡眠薬の一部は、せん妄を悪化させることがあります[2][4]。

SECTION 02 せん妄とは:急に始まり、1日の中で波がある

せん妄は、病気や薬など体にかかった負担のために、脳の働きが一時的に乱れて起こる状態です[5]。英国の国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインは、数時間〜数日のうちに起こった行動の変化や、その波(よいときと悪いときがあること)に注意するよう求めています[3]。主なサインは次のとおりです[3][5]。

  • ぼんやりして話が続かない、つじつまの合わないことを言う、反応がゆっくりになる
  • 今いる場所や時間がわからなくなる
  • 実際にはないものが見える・聞こえる(幻覚)
  • そわそわして落ち着かない、起き上がろうとする、点滴などの管を抜いてしまう
  • 昼間うとうとして、夜に眠れない(昼夜逆転)

終末期のせん妄では、多くの方に注意力の低下と、眠りと目覚めのリズムの乱れがみられるとされ[2]、夜に混乱が目立つことがよくあります。

3つの型:静かなせん妄は見逃されやすい

せん妄には、そわそわして興奮が目立つ「過活動型」、ぼんやりして眠ってばかりいる「低活動型」、その両方が入れかわる「混合型」があります。低活動型は「疲れているだけ」「穏やかになった」と思われやすく、NICEも見逃されやすいと注意を促しています[3]。緩和ケア病棟の研究をまとめた系統的レビューでは、型を調べた研究で、せん妄の68〜86%が低活動型でした[7]。2025年版の日本のせん妄ガイドラインでは、総論に「低活動型せん妄」と「在宅におけるせん妄」の項目が新たに加わっています[1]。

認知症との違い

認知症はふつう数か月〜年単位でゆっくり進みますが、せん妄は急に始まり、1日の中でも変わります。ただし、認知症のある方にせん妄が重なることもあり、見分けがつきにくいときは、まずせん妄として原因を探し、対応することが勧められています[3]。認知症の方の怒りっぽさや眠らないことへの対応は「認知症で怒りっぽい・帰りたがる・眠らないとき:家族ができる対応」で解説しています。

図1 せん妄のサインと、認知症との違い

上は、せん妄の3つの型です。下は、見分けるときの目安です(はっきり分けられないこともあります)。

A せん妄の3つの型過活動型そわそわ・興奮が目立つ落ち着かない、大きな声を出す、起き上がろうとする、管を抜こうとする、幻覚が見える低活動型ぼんやり・眠ってばかり反応が鈍い、口数が減る、うとうとしている。「疲れているだけ」と見逃されやすい混合型両方が入れかわる昼はぼんやりして、夜にそわそわする などB 認知症との違い(目安)始まり方せん妄:数時間〜数日のうちに、急に始まる認知症:数か月〜年単位で、ゆっくり進む1日の中の変化せん妄:よいとき・悪いときの波がある認知症:変化はゆるやかなことが多い意識・注意せん妄:ぼんやりして、注意が続かない認知症:初期は、意識ははっきりしている原因への対応せん妄:原因を取り除くと、良くなることも認知症:ゆっくり進むことが多い

出典:NICE CG103[3]、国立がん研究センター東病院[5]の解説、Hosie ら[7]をもとに作成。認知症の欄は一般的な目安で、レビー小体型認知症のように1日の中で波がみられる認知症もあります。

SECTION 03 どのくらい起こる?最期が近いほど多くなる

専門的な緩和ケアを行う入院病棟(緩和ケア病棟など)の成人を対象にした8つの研究(計1,079人、98.9%が進行がん)をまとめた系統的レビューでは、せん妄がみられた人の割合は次のとおりでした[7]。

13〜42%入院したとき
26〜62%入院している間
59〜88%亡くなる前の
数週間〜数時間

原文の値:13.3〜42.3%、26〜62%、58.8〜88%[7]。

カナダの大学関連の教育病院の急性期緩和ケア病棟に入院した進行がんの方を追った研究でも、入院時に42%の方にせん妄があり、亡くなった方の88%で、亡くなる前にせん妄がみられました[6]。

数字に幅があるのはなぜ?

研究ごとに、判定の方法(評価の道具は8種類)や確認する頻度、対象となった方の状態や時期が違うためです。診断基準(DSM-IV)で判定した研究では割合が高く、毎日確認した研究では新たに起こる割合が高い傾向がありました[7]。なお、これらは入院中の方の数字で、自宅で療養している方の数字は限られています。

SECTION 04 原因:治せるせん妄と、治しにくいせん妄

せん妄は、1つの原因だけでなく、いくつかの原因が重なって起こることがほとんどです。進行がんでは、通常2〜3つの原因が関わっているとされます[2]。日本緩和医療学会の手引きが挙げている、よくある原因は次のとおりです[2]。

  • 薬:医療用麻薬(オピオイド)、ステロイド、睡眠薬や不安を和らげる薬の一部(ベンゾジアゼピン受容体作動薬)、抗コリン作用のある薬
  • 体の水分不足(脱水)、肺炎などの感染症
  • 血液の異常:カルシウムが高すぎる(高カルシウム血症)、ナトリウムが低すぎる、貧血など
  • 肝臓・腎臓・肺などの働きの低下、脳への転移
  • つらさを強めるもの:痛み、息苦しさ、熱、便がたまる、尿が出にくい(尿閉)

このうち、薬、高カルシウム血症、感染症、最期の時期ではない脱水などは、治療で良くなることがあるとされます[2]。先ほどの研究では、94回のせん妄のうち49%が回復しました。医療用麻薬などの薬や脱水が関わるせん妄は回復しやすく、酸素不足による脳の障害や、代謝の異常(体の中の化学的なバランスの乱れ)によるものは回復しにくい傾向がありました[6]。

原因がわかれば、医療用麻薬の種類を変えたり量を調整したりする、不要な薬を減らす・やめる、水分を補う、感染症を治療する、といった対応が考えられます[2][6]。脱水と点滴の考え方は「食べられなくなったら点滴は必要?」もご覧ください。

最期の数日には、目標が変わることも

一方で、臓器の働きの低下が原因の場合や、最期の数日〜数時間には、せん妄を元に戻すことが難しいことが多くなります。手引きは、亡くなる直前などには意識のくもりが自然な経過の一部となりうるとし、「夜に眠れる」「興奮がおさまる」など、本人が穏やかに過ごせることを目標にすることが多いとしています[2]。最期の数日の体の変化は「家で看取るとき、最期の数日に体はどう変わる?家族にできること」で解説しています。

SECTION 05 家族にできること:環境を整え、安心できる関わりを

せん妄への対応は、原因への対応と並んで、薬を使わないケア(環境づくりや関わり方)が基本です[2][3][4]。手引きは、薬だけを使って環境を整えない対応は適切でないとしています[2]。家族ができることを、手引きとNICEのガイドライン(病院・長期入所施設向けの指針を、家庭向けに読み替えています)をもとにまとめました[2][3]。

1

昼は明るく、夜は穏やかな灯りに

昼はカーテンを開けて日の光を入れ、夜は静かな環境と、足元が見える程度の薄明かりにします。

2

時計・カレンダー・なじみの物

見える場所に置き、「今日は日曜日、もうすぐお昼ですね」と会話の中で自然に伝えます。家族の写真や使い慣れた物も身近に。

3

眼鏡・補聴器を使う

見えにくさ・聞こえにくさは混乱を強めます。ふだん使っているものを身につけてもらいましょう。

4

ゆっくり短い言葉で。否定や説得はしない

一度に一つのことを、穏やかに伝えます。つじつまが合わない話も、正そうとするより、気持ちを受け止める返事を。遺族への聞き取り研究でも、本人の「心の中の世界」を尊重することが提案されています[8]。

5

そばにいて、ふだんどおりに話しかける

家族やなじみの人がそばにいて、ふだんどおりに話しかけることが支えになります[2][3]。

6

安全を守り、家族も交代で休む

起き上がって転ぶ、管を抜くといった危険があるときは、一人で抱え込まず主治医・訪問看護に相談を。点滴を日中にまとめる、管を減らすといった工夫ができることもあります[2]。介護する人も、交代で眠る時間をつくりましょう。

入院中の成人(集中治療室を除く)の研究をまとめたコクランレビューでは、薬を使わないケアを組み合わせると、せん妄が新たに起こる人が約4割少なくなっていました(リスク比0.57)[9]。入院中の予防の研究なので、自宅での最期の時期にそのまま当てはまるとは限りません。

記録しておくと、原因探しの助けになること

  • ✓いつから始まったか(急に始まったか、少しずつか)
  • ✓どの時間帯に強いか(夕方・夜など)、きっかけはあったか
  • ✓新しく始めた薬、量が変わった薬、使った頓服薬(痛み止め・睡眠薬・ステロイドなど)
  • ✓便がいつ出たか、おしっこが出ているか、お腹が張っていないか
  • ✓熱、息苦しさ、痛そうな様子
  • ✓食事や水分のとれ具合、眠れたかどうか

NICEのガイドラインも、急な変化や波に気づいたら医療者に伝えるよう、家族に勧めています[3]。

SECTION 06 薬の治療の考え方

薬は、原因への対応と環境づくりを十分に行っても、興奮が強く本人がつらそうなときや、転落など危険があるときに、医師が考えるものです[2][3]。ESMOのガイドラインも、抗精神病薬やベンゾジアゼピン系の薬の使用は最小限にし、薬を使わない対応がうまくいかないときに限るとしています[4]。

抗精神病薬(ハロペリドールなど)

興奮が目立つ過活動型のせん妄には、ハロペリドール、クエチアピン、リスペリドンなどの抗精神病薬が使われることがあります。一方、最期が近い時期の低活動型せん妄で、とくに残された時間が短い方や、臓器の働きの低下が原因の方には、かえってせん妄を悪化させるおそれがあるため、基本的に使わないとされています[2]。

ただし、効果は万能ではありません。オーストラリアの11の緩和ケア施設で行われたランダム化比較試験(247人、約9割ががん)では、全員に原因への対応と支えるケアを行ったうえで、リスペリドン、ハロペリドール、偽薬(プラセボ)を3日間比べました。2つの薬のグループは偽薬より症状の点数がわずかに悪く、手のふるえやこわばりなどの副作用も多く、ハロペリドールのグループは生存期間も短い結果でした[10]。ただし、薬は飲み薬で量も少なめでした。また、強い苦痛や危険があるときには別の鎮静薬が使われていたため、そうした場面での役割はこの試験だけでは判断できません[10]。

興奮が強い、最期の数日の研究

米国のがん専門病院の緩和ケア病棟で、ハロペリドールを定期的に使っても興奮が続く進行がんの方90人を対象に、ベンゾジアゼピン系のロラゼパムを加えるかどうかを比べたランダム化比較試験があります。加えたグループのほうが8時間後の興奮が大きくおさまり、看護師や家族からも楽そうに見えたと評価されやすく、生存期間に差はみられませんでした[11]。ただし、1施設の入院患者での研究で、実際に試験薬を使ったのは58人と少なく、参加者が亡くなるまでの期間の中央値は3日前後でした。著者らも予備的な結果としています[11]。2025年版の日本のせん妄ガイドラインでは、「抗精神病薬とベンゾジアゼピン系薬」についての臨床疑問が新たに加わっています[1]。

ベンゾジアゼピン系の薬と、睡眠薬について

ベンゾジアゼピン系の薬(睡眠薬や不安を和らげる薬の一部)は、せん妄を悪化させる可能性があり、原因になっていれば減らす・やめることも検討されます。飲み込めない時期に抗精神病薬と組み合わせることもありますが、その場合も期間は短いほうが望ましいとされます[2]。

「眠れないようだから」と、家にある睡眠薬や以前の残りの薬を自己判断で飲ませるのは避けましょう。眠れない夜が続くときは、主治医や訪問看護に相談してください。睡眠薬については「睡眠薬の使い分け」で解説しています。

SECTION 07 どうしても苦痛がとれないとき:鎮静について

原因への対応、ケア、薬を尽くしても、強い興奮などのつらさが続くことがあります。日本緩和医療学会の手引きは、利用できる緩和ケアを十分に行っても本人が満足する程度に和らげられないと考えられる苦痛を「治療抵抗性の苦痛」と呼び、それを和らげる目的で鎮静薬を使うことを「苦痛緩和のための鎮静」としています[2]。

鎮静には、一定の時間だけ眠ってもらう方法(間欠的鎮静)や、苦痛の強さに合わせて少量から調整する方法(調節型鎮静)などがあります。手引きは、鎮静薬を使う意図は命を縮めることではなく苦痛を和らげることだと医療チームと本人・家族で共有し、本人の意思や価値観を大切にしながら家族と話し合い、医療チームとして判断することを求めています[2]。

SECTION 08 家族のつらさ:あなたのせいではありません

せん妄は、本人だけでなく家族にとってもつらい体験です。米国のがん専門病院で、せん妄から回復した進行がんの方99人と家族を調べた研究では、74%の方がせん妄の間のことを覚えていて、そのうち81%がつらい体験だったと答えました。つらさの点数(高いほどつらい)は、中央値で本人2点・家族3点と、家族のほうが高い結果でした[12]。

日本で、最期の2週間にせん妄がみられたがんの方の遺族20人に話を聞いた研究では、家族は、つらさ、罪悪感、不安、無力感、疲れなどを感じていました。研究者らは、本人の心の中の世界を尊重すること、言葉の裏に体のつらさや求めが隠れていないかを探ること、薬についての家族の迷いに配慮すること、家族が最期への心の準備をできるよう支えることなどが、家族の支えになると提案しています[8]。

家族の方に知っておいてほしいこと
  • せん妄は、認知症や「気持ちの持ちよう」のせいではなく、体の負担による脳の一時的な乱れです[5]。本人の人格が変わってしまったのではありません。
  • 家族の接し方や看病が足りなかったせいで起こるものではありません。
  • つらいとき、疲れたときは、休んでかまいません。気持ちをそのまま主治医や訪問看護師に話してください。
在宅療養中の方・ご家族へ

SECTION 09 在宅療養:訪問診療・訪問看護とご家族ができること

訪問診療・訪問看護で一般にできること

通院が難しい方には、医師が月1〜2回など計画的にご自宅を訪れる訪問診療や、看護師が訪れる訪問看護という選択肢があります。夜の混乱やせん妄については一般に、次のようなことを相談できます。

  • 診察と薬の確認。状態や本人の希望に応じて、血液検査などで原因を探す
  • 原因になりうる薬の調整・中止と、痛み・便秘・尿閉・熱などへの対応
  • 点滴や管の本数・時間帯の見直し
  • 混乱が強くなったときの対応や頓服薬を、前もって決めておく
  • 夜間・休日にどこへ連絡するか(訪問診療・訪問看護の緊急連絡先、#7119 など)を確かめておく
  • これからの過ごし方についての話し合い(ACP、人生会議)と、方針の見直し
  • 介護する家族が休むための相談(ケアマネジャーと連携して)

ご家族ができること

  • ✓気になる変化と時間帯、使った頓服薬の時刻をメモする
  • ✓夜間・休日の連絡先を、すぐ見える場所に貼っておく
  • ✓家族で交代して休む。一人で夜通し付き添い続けない

訪問診療を依頼するときに準備するもの

訪問診療を依頼するときは、一般に次のものを用意しておくと手続きがスムーズです。

  • ✓健康保険の資格が確認できるもの(マイナ保険証または資格確認書)
  • ✓(可能なら)今かかっている医療機関の紹介状
  • ✓(あれば)お薬手帳、またはお薬のデータ
  • ✓(あれば)介護保険証
  • ✓(あれば)公費の受給者証

ふくろう訪問クリニックは、福岡市早良区の訪問診療クリニックです。通院が難しい方のご自宅に医師が伺い、定期的に診療しています。夜の混乱や眠れないことなど、ご自宅での療養や看取りで気になることは、ご相談ください。お電話・メールのほか、公式LINEでもご相談を受け付けています。

SECTION 10 受診・相談の目安

原因によっては急いで対応したほうがよいことがあります。図2を目安に連絡しましょう。

図2 夜の混乱で連絡する目安

上ほど急ぎます。連絡先は、訪問診療・訪問看護を受けている方は主治医・訪問看護、そうでない方はかかりつけ医です。

こんな様子があるとき連絡の目安呼びかけに反応しない息の様子がおかしいけいれんが止まらない急に片方の手足が動かないろれつが回らない顔がゆがむすぐ119番そのあと主治医・訪問看護にも連絡自宅での看取りの方針を主治医と話し合っている方は、まず決めておいた緊急連絡先へ(図の下も参照)急に混乱し始めた急にぼんやり・眠ってばかり高い熱が出た転んだ・頭を打った管を抜く・暴れて危ない薬が変わった後に様子が変すぐ連絡主治医・訪問看護へ昼夜逆転が続く夜の混乱が少しずつ増えた介護する家族が疲れてきた次の訪問で相談待てないときは早めに

一般的な目安です。病状によって判断は変わるので、主治医から受けている説明を優先してください。

命にかかわるおそれがあるときは、ためらわずに119番に連絡し、そのあと主治医・訪問看護にも知らせてください。ただし、自宅での看取りの方針を主治医と話し合っている方は、まず決めておいた緊急連絡先へ連絡してください(下の注意もご覧ください)。夜間・休日に連絡先がなく、受診すべきか迷うときは、福岡県の救急医療電話相談 #7119 も利用できます。

自宅での看取りを話し合っている方へ

最期が近づくと、呼吸が浅くなる、反応が少なくなるといった変化が、自然な経過として起こることがあります。救急隊は原則として救命処置を行うため、あわてて119番に連絡すると、本人の望みと違う対応になることがあります。どんなときに誰へ連絡するかを、あらかじめ主治医・訪問看護と決めておきましょう。

この記事の情報は2026年10月時点のものです。

SECTION 11 ご利用・採用のご案内

ふくろう訪問クリニック

福岡市早良区の訪問診療クリニック

  • 通院が難しい方のご自宅に医師が伺い、定期的に診療します
  • 緩和ケア、難病・希少疾患、精神科、認知症の在宅医療
  • 夜の混乱や眠れないなど、ご自宅での看取りの心配もご相談ください

まずはお電話でご相談ください。
TEL 092-407-7337

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※入職祝い金は、採用ページ・お電話・メールから直接ご応募いただいた方が対象です。

参考文献

  1. 日本サイコオンコロジー学会, 日本がんサポーティブケア学会 編. がん患者におけるせん妄ガイドライン 2025年版(第3版). 金原出版, 2025(2025年9月17日発行). ISBN 978-4-307-10228-5(2025年版で加わった総論の項目と臨床疑問の見出しを、学会の紹介ページで確認). https://jpos-society.org/guideline/delirium/(2026年10月閲覧)
  2. 日本緩和医療学会. がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き 2023年版(Ⅱ章「手引きの要点」用語の定義・意図・患者と家族の意思・医療チームの合意;Ⅳ章 3「難治性せん妄に対する緩和ケア」p.45-56). https://www.jspm.ne.jp/files/guideline/sedation_2023/02_01.pdf、https://www.jspm.ne.jp/files/guideline/sedation_2023/04_02.pdf(2026年10月閲覧)
  3. National Institute for Health and Care Excellence (NICE). Delirium: prevention, diagnosis and management in hospital and long-term care. Clinical guideline CG103. 2010年公開、2023年1月18日更新(推奨1.3.1、1.3.2、1.4.4、1.4.12、1.6.3、1.7.1〜1.7.4、1.8.1). https://www.nice.org.uk/guidance/cg103(2026年10月閲覧)
  4. Bush SH, Lawlor PG, Ryan K, et al.; ESMO Guidelines Committee. Delirium in adult cancer patients: ESMO Clinical Practice Guidelines. Ann Oncol. 2018;29(Suppl 4):iv143-iv165. doi:10.1093/annonc/mdy147. PMID: 29992308
  5. 国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科. 対象疾患:せん妄(2019年8月8日更新). https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/clinic/psychiatry/030/020/index.html(2026年10月閲覧)
  6. Lawlor PG, Gagnon B, Mancini IL, Pereira JL, Hanson J, Suarez-Almazor ME, Bruera ED. Occurrence, causes, and outcome of delirium in patients with advanced cancer: a prospective study. Arch Intern Med. 2000;160(6):786-794. doi:10.1001/archinte.160.6.786. PMID: 10737278
  7. Hosie A, Davidson PM, Agar M, Sanderson C, Phillips J. Delirium prevalence, incidence, and implications for screening in specialist palliative care inpatient settings: a systematic review. Palliat Med. 2013;27(6):486-498. doi:10.1177/0269216312457214. PMID: 22988044
  8. Namba M, Morita T, Imura C, Kiyohara E, Ishikawa S, Hirai K. Terminal delirium: families’ experience. Palliat Med. 2007;21(7):587-594. doi:10.1177/0269216307081129. PMID: 17942497
  9. Burton JK, Craig LE, Yong SQ, et al. Non-pharmacological interventions for preventing delirium in hospitalised non-ICU patients. Cochrane Database Syst Rev. 2021;7(7):CD013307. doi:10.1002/14651858.CD013307.pub2. PMID: 34280303
  10. Agar MR, Lawlor PG, Quinn S, et al. Efficacy of oral risperidone, haloperidol, or placebo for symptoms of delirium among patients in palliative care: a randomized clinical trial. JAMA Intern Med. 2017;177(1):34-42. doi:10.1001/jamainternmed.2016.7491. PMID: 27918778
  11. Hui D, Frisbee-Hume S, Wilson A, et al. Effect of lorazepam with haloperidol vs haloperidol alone on agitated delirium in patients with advanced cancer receiving palliative care: a randomized clinical trial. JAMA. 2017;318(11):1047-1056. doi:10.1001/jama.2017.11468. PMID: 28975307
  12. Bruera E, Bush SH, Willey J, Paraskevopoulos T, Li Z, Palmer JL, Cohen MZ, Sivesind D, Elsayem A. Impact of delirium and recall on the level of distress in patients with advanced cancer and their family caregivers. Cancer. 2009;115(9):2004-2012. doi:10.1002/cncr.24215. PMID: 19241420